最近のキャンプブームで新たにキャンプを始める仲間が増えたことは非常に嬉しいことですが、悲しいことにキャンパーのマナーの悪さも目立ち始めています。
特に焚き火のマナー・ルールについて、知らない(守らない)方も増えているようです。
迷惑をかけずに楽しく焚き火をするにはどうしたら良いのでしょうか。
そこで今回は再確認の意味も込めて、一般的な「焚き火のルール」をまとめてみました!
焚き火の前に確認すること
風の強い時はやらない
風の強い時には焚き火は絶対にしてはいけません。
阪神大震災の時に焚き火の火の粉が100m離れた木造住宅を全焼させた例もあり、火の粉が舞うとテント火災や山火事にも繋がる可能性があります。
「せっかくキャンプに来たのに」という気持ちもわかりますが、安全第一でキャンプを楽しむためにも風が強い時の焚き火は控えましょう。
直火は「直火OK」の場所で
多くのキャンプ場では「直火禁止」です。
たまに直火禁止の場所でも焚き火跡がみられることがありますが、ルールに従いましょう。
せっかく見つけたお気に入りのキャンプ場が、焚き火のマナーが原因で閉鎖されたらどうでしょうか。
みんなが利用するキャンプ場ですから、ルールを守ってお互い気持ちよく利用できるようにしましょう。
テントの近くではやらない
テントの近くで焚き火をすると、テントに穴が開いたり火事になってしまう可能性があります。
自分のテントに穴が開くことももちろん嫌ですが、お隣さんのテントに穴を開けたり燃やしてしまってはマナー違反どころの騒ぎではありません。
しっかりとテントから距離をとって焚き火をするようにしましょう。
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基本はタープの下もNG
タープの下で焚き火をすると、火の粉がタープについて最悪の場合火災に繋がります。
タープやテントはポリエステル素材のものも多いため、簡単に穴が開いてしまいます。
燃えにくいコットンとポリエステルの混紡素材(TC素材)のものや、さらに燃えにくい100%コットン素材のものもあるので、自分のスタイルにあったタープを探してみましょう。
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木の下は避ける
焚き火をする時には、横だけではなく上にも気をつける必要があります。
当然炎は上に向かっていきますので、焚き火の上に燃えるものがあると引火してしまう可能性があります。
焚き火をするときは、焚き火するスペースの上に木の枝が伸びていないか確認してから火をつけましょう。
落ち葉の多い場所では落ち葉をどかしてから
落ち葉の多い場所で焚き火をするときは、焚き火するスペースの落ち葉をどかしてから始めましょう。
火の粉が落ちて落ち葉に火がつくと、そのまま山火事につながる可能性があり非常に危険です。
また、枯れた芝生の上で焚き火台を使うときも同様に注意が必要(枯れていなくても芝生がいたむ)です。
焚き火台の下にはスパッタシートなどを敷いて、火災防止と芝生保護をするのがマナーです。
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風向きを考えて焚き火する場所を選ぶ
焚き火をするときは、テントや燃えやすいものの風上ではしないようにしましょう。
特に他のキャンパーさんのテントに向かって火の粉や煙が流れていってしまう場所で焚き火をするなど、以ての外です。
焚き火台を使っている場合には、風向きに応じて安全に焚き火ができるところまで、焚き火台を持って移動することが望ましいでしょう。
焚き火中のマナー
芝生の上で焚き火台を使う時は芝生を傷つけない
焚き火台を使用していても、焚き火台の下の芝生は傷んでしまいます。
焚き火をした2、3日後には枯れ、元に戻るまでには1〜2習慣程度の時間が必要です。
キャンプ場によっては脚が50cm以下の焚き火台を使用する場合には、敷板を敷くようにルールが定められているところもありますが、ルールがなくてもマナーとして芝を傷つけないようにしましょう。
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新聞紙やダンボールは燃やさない
初心者キャンパーやBBQ客に多いのがこちら。
火起こしで必要以上に新聞紙を燃やしたり、食材を入れていたダンボールを燃やしてしまったりする方がいますが、もちろんマナー違反です。
紙類は火のついたまま風邪で舞いやすく、火災などのトラブルの原因になります。
小割れやフェザースティックを使った着火が難しいようであれば、着火剤を使用するなどして無闇に紙類を燃やすことはやめましょう。
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ゴミを燃やさない
当然のマナーです。
特にプラスティックゴミは有害物質を発生させ、独特で不快な匂いを発します。
周りにいる他のキャンパーさんへ迷惑になるばかりか、環境汚染につながるため、ゴミは燃やさずにきちんと持ち帰りましょう。
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風向き(煙の方向)に注意
キャンプ場では、煙の方角にも注意を払うようにしましょう。
隣の区画に向かって焚き火の煙が出てしまっていたら、可能な限り場所を移動して再開しましょう。
せっかくのキャンプが隣の焚き火の煙を浴びっぱなしでは台無しですよね。
トラブルになる前に対処するようにしましょう。
消灯時間以降はNG
多くのキャンプ場では、大体21時〜22時の消灯時間が定められています。
消灯時間には焚き火はもちろん、ランタンのあかりもテント内のみでなるべく小さくし、大きな音を立てないようにするのがマナーです。
焚き火で薪がはぜる音は思っている以上に響きます。
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スノーピーク(snow peak) たねほおずき ゆき ES-040R-WH ホワイト
寝る時までにしっかりと消火
火が残っている状態だと、寝ている間に風で飛んできたものに引火したり、火の粉が飛んで火災になったりする原因となり、非常に危険です。
消灯時間の30分〜1時間程前から新たに薪を焼べるのはやめて、消灯時間には焚き火を終わらせられるように準備する必要があります。
炭などが残っている場合は、火消しツボを使って安全に処理してから寝るようにしましょう。
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グリーンライフ(GREEN LIFE) 火おこし兼用火消しつぼ HOT-150
焚き火の終わり方のマナー
かまどの消火に水を使わない
かまどが備え付けのキャンプ場であっても、直火であっても、火の消化に大量の水をかけることは避けましょう。
灰や残った炭・薪の処理がしにくくなるばかりか、次に使う人が水浸しのかまどを使う羽目になります。
すぐに乾く程度の少量の水ならまだ許容されることもあるかもしれませんが、なるべく水を使わずに済むように、終わり間際に新たに薪をくべない・細かくして消えやすくする、などの工夫をしましょう。
また、火消しつぼなどを活用することにより、簡単に消火することができます。
残った炭や薪は放置せずに持ち帰る
焚き火で残った炭や薪は、必ず持ち帰るようにしましょう。
キャンプ場に指定の灰捨て場・薪捨て場がある場合は、そちらを利用しましょう。
捨て場がない場合は、帰るときに炭に火がついた状態であれば、火消しツボなどを利用して安全に持ち帰ります。
火消しツボで消した炭は、次回の着火も早くなるのでオススメです。
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ロゴス(LOGOS) バーベキュー ポータブル 火消し壺 エコ 消し炭の再利用可能
かまどの穴は埋めて帰る
直火で穴を掘ってかまどを作った場合、掘った穴はきちんと埋めてから帰るようにしましょう。
次に使う人が穴につまづいて転んでしまったりする危険があります。
スコップやシャベルを使って処理すると楽です。
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灰や炭は埋めない
多くの人がそのまま熾火を埋めてしまったりしているようです。
火鉢などでは灰の中に炭を埋めて火を維持することもあるように、炭は埋めても簡単には消えません。
炭は火消しつぼに入れて、灰はビニール袋などに入れて持ち帰って処理するようにしましょう。
まとめ
焚き火に限らずアウトドアのマナーの基本は、他の人に迷惑をかけない・来た時と同じ状態に戻して帰るということです。
特に焚き火は、火災のリスクが常に付きまとうので、注意してもしすぎることはないと思います。
難しく考えずに、自分がされたら嫌なことを他人にしないという当たり前のことがマナーだと思ってください。
人を思いやる気持ちが大切ですね!
もしベテランになって慣れてきたら、他の人が残した焚き火痕を一緒に処理してしまうくらいの余裕があると素敵ですね!
筆者は釣りに行って釣れない時に、ゴミを拾うと釣れるというジンクスを信じているので、しょっちゅうゴミを拾っていますが、何故か不思議と時間をかけてゴミ拾いした後には釣れることが多いんです\(//∇//)\
キャンプ場には何も置いていかないことが基本ですが、一つだけ残していった方が良いものがあります。
それは感謝の気持ちです。
自然に感謝し、キャンプ場の管理人さんに感謝し、みんなで気持ちよく焚き火ができる環境を残していきましょう!