いきなり気持ち悪い写真でごめんなさいm(__)m
これは数年前に筆者がツツガムシに咬まれて40度超えの高熱を出した時の患部写真です。
夏だからといって釣竿持って短パンで野を駆けずり回っていたことが悔やまれます。。(小学生かっw)
本記事では、筆者が身をもって体験したアウトドアでのマダニやツツガムシの怖さと、もう2度とマダニやツツガムシに咬まれない様に調査したダニ類から身を守る3つの対策、もしもマダニに咬まれてしまった時の対処法をご紹介します。
この記事を読むことでキャンプや釣りを愛する読者の皆様が、一人も筆者と同じ様な目に遭わないことを願っておりますm(__)m
初夏〜秋のアウトドアでは【マダニ・ツツガムシ】に要注意!!
6月になり早くも夏日となる日も出てきましたが、そうなるとヤツの気配。。
毎年5月頃〜秋口までは様々な虫が活動する時期ですが、その中でも特に気をつけたい虫がマダニとツツガムシです。
これらのダニは山だけではなく都会の草むらにも生息しているので、キャンプや釣りはもちろん、犬の散歩でも咬まれてしまう可能性があるのです。
【マダニ】の特徴
マダニのスペック
- 吸血前の大きさ:0.3〜0.5cm
- 吸血後の大きさ:約1.5cm
- 分布:日本全国
- 活動時期:春〜秋
- 主な活動範囲:山、森林、草むら
マダニは一生のうち幼虫期・若虫期・成虫期の3回のみ哺乳動物に吸着して吸血します。
体の柔らかいところを探して吸着し、一度吸血を始めると数日間血を吸い続け、十分に吸血するとポロリと離脱します。
皮膚に口器を差し込んでから24時間でセメント様物質が分泌され、口器を皮膚にコンクリートの様に固定し、じっくりと吸血します。
【マダニ】に咬まれたらどうなるの?
ウィルスや細菌を保有しているマダニに咬まれると、主に次の様な感染症を引き起こします。
- 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- ダニ媒介脳炎
- 日本紅斑熱
- ライム病
特に近年マダニが恐れられている理由は重症熱性血小板減少症候群(SFTS)によるもので、これに感染すると致死率は30%にのぼります。
西日本での感染が主ではありますが、マダニが日本全国に分布していることやその他の感染症を考えると、東日本のフィールドでもきちんと対策しておきたいところです。
ダニ媒介脳炎も致死率20%以上(生残者の30~40%に神経学的後遺症が残る)ありますし。。
おっかない奴らです。。
【ツツガムシ】の特徴
ツツガムシのスペック
- 大きさ:0.2mm(幼虫期)
- 分布:北海道を除く全国
- 活動時期:春〜初夏、秋〜初冬
- 主な活動範囲:山、森林、草むら
ツツガムシは一生涯に一度だけ、幼虫期に哺乳動物に吸着して組織液を吸います。
人間にとって有害な菌を持っているツツガムシは全体の0.1%〜3%で、この菌を持ったツツガムシに吸着されるとツツガムシ病に感染します。
【ツツガムシ】に咬まれたらどうなるの?
ツツガムシから感染する主な感染症は、つつが虫病です。
咬まれてから数日〜2週間程度の潜伏期間を経て、全身倦怠感、食欲不振とともに頭痛、悪寒、発熱などを伴って発症します。
高熱になることが多く、40度以上の発熱が生じることもよくあります。
筆者も40度超えの熱が2〜3日続きました。。
咬まれた患部は広い範囲であざの様に赤黒くなります。
(この記事のTOPにある筆者の足がそれです。。)
咬まれたら色々と大変なので、まずは咬まれない様に対策をすることが重要です。
マダニ・ツヅガムシに咬まれない為の3つの対策
咬まれたら最悪の場合命に関わることもあるし、なるべく奴らに咬まれたくないですよね。
アウトドアを楽しむのであれば「これで100%マダニもツツガムシも大丈夫」という魔法はないけれど、対策をすることによって被害に遭う可能性を大きく減らすことはできます。
咬まれて後悔しないためにも、事前に出来る対策はしておきましょう!
どれもすぐに出来る対策ばかりです(*´∀`*)
むやみに草むらや茂みに入らない
マダニやツツガムシが生息している可能性の高いとされている草むらや茂みは極力避けるようにしましょう。
自然豊かなフィールドであればどこにダニ類がいてもおかしくはありませんが、あえてダニ類がたくさんいる可能性の高いブッシュに突入するのは、釣りバカの筆者かバスプロの河村光大郎さんくらいです(笑)
筆者と河村プロ
特にキャンプの場合は釣りなどのレジャーに比べて軽装なことが多いため、マダニやツツガムシに咬まれるリスクが大きいので、軽装の場合は薪探しやブッシュクラフトなどで無闇にブッシュへ突入しないようにしましょう。
肌の露出を避ける
最近の釣り業界では、夏場のアームカバーやラッシュガード、フェイスマスクがすっかり定着しつつありますね。
あとは短パンの下にスポーツ用のレギンスやトレンカを履いて、フィールド用の靴を履いたらバッチリです。
ノーガードで勇ましく自然に挑んでいくとダニ類にやられて高確率で↑こうなりますので、特に足元はしっかりとガードした方がいいです。(ノーガードで片足約10ヶ所ずつやられた友人もいます。。)
キャンプでは釣りに比べると肌が露出している軽装な人の割合が多いように思いますが、近年流行りの無骨なブッシュクラフトスタイルなどでは特に肌の露出が少ない方が安心です(*´∀`*)
日焼け防止の効果も期待できますし、ラッシュガードは意外とTシャツ1枚よりも涼しく感じるし、何よりマダニやツツガムシの吸着を防ぐことができますので、アウトドアでは夏のマストアイテムの1つです。
効能効果を確認して虫除けスプレーをする
夏が来るというのは「蚊」との戦いを意味する!
リロ氏イチオシの虫除けスプレー
・虫除け成分ディート30% ボーフラウヨウヨヤブ蚊ワンワン竹やぶに1-2時間いても刺されなかった
・霧吹きタイプなので車に放置しても破裂しない
・軽量コンパクト
・汗に強いhttps://t.co/TMaJ6tyf4h pic.twitter.com/358X2OIo6n
— リロ氏 (@ly_rone) May 22, 2020
【第2類医薬品】ムヒの虫よけ ムシペールα 30(60ml)【ムヒ】
マダニとツツガムシの両方に効く虫除け成分はディートという成分です。
ディートの濃度が12%以上のものが医薬品とされていて、ツツガムシに効くのは医薬品のみなので、虫除けスプレーを選ぶ際はディート濃度を確認して、濃度12%以上のものを購入するようにしましょう。
※小さなお子さんに使用する虫除けは、ディートではなくイカリジンという成分のものを使用しましょう。
もしも咬まれてしまったら?
マダニは口器を差し込んでから24時間でセメント様物質が分泌され、口器と皮膚をコンクリートの様に固定しじっくりと吸血します。
なので、セメント用物質が分泌されてコンクリート化する前に見つければ比較的取りやすいのです。
取り除く時は、口器(体内に刺し混んでいる部分)を残さず、かつ虫体を潰さないように抜去する必要があります。
マダニを取るには専門の医療機関で取ってもらうと確実ですが、なるべく早く取り除くに越したことはないので、自分で取り除くために下記の方法を覚えて備えておくと良いでしょう。
ティックツイスター:マダニ除去器具で取り除く
釘抜きの様な形状でマダニの口器を挟んでクルクル回し、マダニの口器を残さずに綺麗にマダニを取り除くことができます。
ペット用(主に犬用)として売っていることも多いですが、ティックツイスターはもちろん人間にも使えます。
大きさ的にもファーストエイドキットに入れても全然邪魔にならないし、スマートに携帯するならティックツイスターがオススメです(*´∀`*)
サロンパス法:サロンパスを貼って一緒に剥がす
既に25か所噛まれていましたが、風呂に入り全身チェックし、噛まれた箇所にサロンパスを張ります。そうすると1時間でとれます。噛まれたら病院はもうやめましょう。体液逆流する前にとる。これがマダニ対策の正解だと思います。使っているサロンパスはこれ。 pic.twitter.com/x18DFf1xIG
— karisan (@karisan_sp) June 3, 2020
ツイッターでkarisan(@karisan_sp)さんがレクチャーしてくれていた「サロンパス法」ですが、karisanさんはこれまでこの方法で40戦40勝でマダニに勝利しているそうです。
やり方は、マダニに咬まれたらマダニを中心にしてサロンパスを貼り付け、1時間ほどしたらマダニごと一緒に取るとのこと。
マダニは思っている以上に硬いので、マダニの上から窒息させてやるくらいの勢いで貼り付けても大丈夫だそうで、これだけでマダニが綺麗に取れるというから驚きです。
やっぱり普段から山に入ることが多い人の経験からは学ぶべきことがたくさんあります。
サロンパスもファーストエイドキット入り決定ですね(*´∀`*)
ワセリン法:ワセリンで窒息させる
公益社団法人福岡県薬剤師会のHPによると、皮膚に食い込んだマダニを除去する一番望ましい方法は、ワセリンでマダニを窒息させるワセリン法だそうです。
ワセリン法は、マダニに噛まれている部分をワセリンで被覆し、30分経ったらガーゼや布で拭き取ると窒息したマダニが取り除けるという方法です。
皮膚への負担が少ないという理由で推奨されていますが、皮膚への負担が少ないという意味ではサロンパス法も同様に推奨できるのではないでしょうか。
ポイズンリムーバーで毒を吸い出す
筆者はツツガムシにやられて死にかけた後、様々な毒に備えてポイズンリムーバーを入手し、アウトドアでは常に持ち歩いています。
もしも今後ツツガムシやマダニに咬まれて奴らを除去した後は、念のためにポイズンリムーバーを使おうと思っています。(もう二度と咬まれたくないですが。。)
ダニ類だけではなく、ハチ・アブ・ブヨなどに刺された時にも、素早く毒素を吸い出して症状を軽くするために必須アイテムとなっています。
※異常があればすぐに病院へ
万が一マダニやツツガムシに咬まれてしまった場合は、2週間ほど様子を見て発熱や頭痛、全身倦怠感などの異変があればすぐに医療機関で診察してもらうようにしましょう。
ただし、マダニ・ツツガムシ等の診察経験のない医者に当たると、
「ツツガムシ?何それ?ただの虫刺されですね〜」
とか言われて解熱剤だけ処方されることもある(筆者の経験談です。。)ので、診察内容が不安だったらすぐにセカンドオピニオンで他の医者を当たることをオススメします。
あの時は本当に最初の医者を疑ってよかった(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
まとめ
マダニ・ツツガムシの活動時期
真冬(概ね気温5度以下)以外は常にマダニ・ツツガムシの活動シーズンです。。
咬まれないための対策
- むやみに草むらや茂みに入らない
- 肌の露出を少なくする
- 虫除け成分(ディート、イカリジン)の入った虫除けを使う
普段から万が一に備えてファーストエイドキットをフィールドのお供に持ち歩くと安心です。
もちろんマダニ除去器具・サロンパス・ワセリンなどのマダニ対処グッズも一緒に揃えておくようにしましょう!
咬まれた時の対処法
- マダニ除去器具で取り除く
- サロンパスを貼って剥がし取る
- ワセリンで窒息させて取る
- 異常があればすぐに病院へ
命を守るためにも出来る限りの対策をしっかりとして、マダニ・ツツガムシに邪魔されない楽しいアウトドアライフを!