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キャンプ道具

冬キャンプのド定番【ハクキンカイロ】使い方・消し方・注意点

更新日:

冬のアウトドア防寒のド定番といえば《ハクキンカイロ》

約100年前からある超メジャーな暖かい相棒をぜひご紹介させてください(笑)

初めて使う人でも怖くない使い方・消し方・注意点をまとめてみました。

ハクキンカイロとは

ハクキンカイロは1923年(大正12年)に日本で日本で発明されました。

ちなみに1923年っていうと、関東大震災があった年なんですね。

つまり…昔ってことですな(笑)

もうすぐ発明から100年が経つんです。

100年間愛され続けている、まさに正真正銘のロングセラー商品(*´∀`*)

そんなハクキンカイロについて詳しく見ていきましょう!

スペック

大きさ

  • スタンダード:W68 x H101 x D15 (mm)
  • ジャイアント:W70 x H110 x D20 (mm)
  • ミニ:W58 x H87 x D13.5 (mm)

材質

  • 本体:真鍮
  • 火口:プラチナ・ガラス繊維
  • 中綿:脱脂綿

付属品

  • カイロ本体
  • カップ
  • 袋(ケース)
  • 説明書

25ccの燃料で最大約24時間の保温効果

通常25ccのベンジンを燃焼させると数分で燃え尽きてしまいますが、ハクキンカイロのプラチナ触媒を使って燃焼させると燃焼は24時間続き、暖かさをキープすることができます。

一般的な使い捨てカイロは14時間前後暖かさが持続するものが多い中、ハクキンカイロは最大24時間暖かさをキープしてくれるので、アウトドアが好きな筆者としては非常に助かっています。

また、ハクキンカイロに入れる燃料の量に応じて燃焼時間をある程度コントロールできるところも気に入っています。

ハクキンカイロが暖かくなる【仕組み】

ハクキンカイロが暖かくなる仕組みは、1923年に創業者の的場仁市氏によって発明されました。

公式HPによる発熱の仕組みは以下の通りです。

 

ハクキンカイロはベンジン(炭化水素・CmHn)を触媒燃焼させて、その燃焼熱をカイロの熱として利用しています。

当社のプラチナ触媒はガラス繊維にプラチナ(Pt)の微粒子を独自の方法で担持させたものです。微粒子のプラチナ(Pt)は、自己の体積の100倍以上の酸素を吸着させる能力があり、しかも吸着した酸素は極めて反応しやすい状態になって、すぐれた酸化活性を発揮します。

触媒を用いないで燃焼させると25ccのベンジン(炭化水素・CmHn)は、数分で燃え尽きてしまいますが、プラチナ触媒を用いると、24時間暖かさを持続することができます。
また、触媒を用いないと700~800℃という高温が必要ですが、プラチナ触媒を用いると、130℃~350℃という低温で炭酸ガス(CO2)と水(H2O)に完全酸化分解させることができます。
さらに低温での燃焼ですからNOX(窒素酸化物)の発生の心配もありません。

出典:ハクキンカイロ株式会社

素人なので発熱の仕組みについて専門的なことはよくわかりませんが、ハクキンカイロはこの技術で特許を取っていて、Zippoハンディウォーマーなどの他社もこの特許を利用しているとのことです。

様々なメーカーからベンジンを利用したハンディウォーマーが出ていますが、その技術の大元はハクキンカイロなんですね。

ハクキンカイロの【使い方】

《手順①》火口を外す

まずはハクキンカイロ本体のフタを取って火口を外します。

《手順②》付属のカップを使って燃料を入れる

火口を外した部分にカップをセットして、ベンジンを注ぎます。

ベンジンを注いだらカップを90度回転させることによって、ベンジンがハクキンカイロに流れていきます。

カップ目盛りの見方

カップの上の線まで入れると1カップ下の線までだと半カップです。

気温が0℃の場合、1カップで12時間2カップで24時間燃焼が持続します。

《手順③》火口を装着し、火で炙る

火口を再度装着します。

装着した火口をライターで炙ります。

着火確認

明るいと火口に着火したかどうか分かりづらいのですが、暗くしてみるとしっかり着火していることが分かります。

火口に手をかざして熱で着火を確認することもできますが、フタを火口に近づけて湯気でフタが曇るかどうか目視でも着火確認することができます。

《手順④》蓋を閉めてケースに入れる

火口に着火したらフタを閉めて、付属の袋(ケース)に入れます。

火口を炙って着火した後のカイロは徐々に熱くなりますので、着火したらすぐにケースへ入れましょう。

ケースにはマジックテープがついていて、カイロが抜け落ちないようになっています。

ハクキンカイロの【消し方】

基本的にハクキンカイロは、一度燃焼を始めると燃料を使い切るまで燃焼を続けます。

燃焼を止めるには本体のフタを外して火口を取り外せばプラチナ触媒の燃焼は止まりますが、燃焼中の火口は素手では触れないほど熱くなっているのであまり現実的じゃないです。。

その都度革手袋とかハメて取り外すなんて面倒くさすぎるし、プライヤーとか使うと火口が壊れやすくなりそう。。

問い合わせてみた

諦めるのはまだ早い!

ハクキンカイロ株式会社から「カイロちょっとお休み」という、不要な時には発熱を停止することができる収納袋が販売されています。

この「カイロちょっとおやすみ」は使い捨てカイロ用ですが、仕組みとしては酸素を絶って発熱反応を停止するということのようです。

ということは…「もしや、実はハクキンカイロにも使えるのでは…」

そんな淡い期待を胸にハクキンカイロ株式会社へ問い合わせてみました(*´∀`*)

「カイロちょっとおやすみ」は、ハクキンカイロにも使えますか?
筆者
筆者
使い捨てカイロ専用なので、ハクキンカイロには使えないんです

むむっ!?

やはりダメか…

ハクキンカイロの発熱を止めるには火口を外すしかないですね

なるほど…

やっぱりそうなのか。。

ジップロックで実験

「カイロちょっとおやすみ」がハクキンカイロ用ではないとわかったものの、素人考えでは何となく酸素を無くせば燃焼はストップするような気がしたんですよね。

酸素をなくすとロウソクの火が消えるのと同じ感じですね。(文系なので感覚で生きてますw)

ということで、早速ジップロックに入れて実験をしてみました!

ハクキンカイロのケースは付けたままジップロック(じゃなくて本当ははIKEAの袋)に入れて発熱が止まるのか様子を見てみます。

ハクキンカイロを発熱させてからこの状態↑で密閉し、酸素を断つ作戦です。

結果はこうなりました!!↓

ジップロックに入れて5分経過した時点で触ってみると、すでに発熱が止まっている感じがしましたが、念のため10分計ってから温度計で温度を確かめてみたのが上の写真です。(室温22℃で実験しました)

結果、見事に発熱を止めることができました(*´∀`*)

もちろん燃料のベンジンは中に残っているので、再度火口をライターで炙ると発熱を再開します。

袋の中はベンジンの臭いが充満しているので、次に使うまでジップロックは閉じたままの方がいいです(笑)

検証結果:ハクキンカイロの発熱は、ジップロックで止めることができる

※次に使うときに燃料を継ぎ足す際は、残っているベンジンを考慮して溢れないように注意しながら入れた方がいいかもしれません。

【Zippoハンディウォーマー】との比較

ハクキンカイロの記事を書いておいてなんですが、え〜実は私、何を隠そう長年ZIPPOハンディウォーマーユーザーでした(笑)

かれこれ10年以上(15年以上かも)ずっとZIPPO使ってたんですよ。

で、去年釣りに行った際にボートからポチャってしまって、それで買い換えたのがハクキンカイロなんです。

そんな筆者がZIPPOハンディウォーマーハクキンカイロの違いを…

と言いたいところなんですが、そんなに大きな違いってないんですよね。

理由はZIPPOもハクキンカイロの特許技術を使った商品だからです。

かつてはZIPPOハンディウォーマーもハクキンカイロでOEM製造されていたそうな。(今は台湾のメーカーが作っているとかいないとか)

強いて言うなら、ハクキンカイロの方が暖かくなるような気がしなくもない…でもZIPPOの方は長いこと使っていたから火口が経年劣化していた可能性も否定できないと思います。。

今回はどうせ買うなら日本の企業を応援したいと思ってハクキンカイロにしてみましたが、Made in JAPANにとても満足しています(*´∀`*)

オススメの【燃料】

ハクキンカイロはベンジンを使うため、どうしてもベンジンの臭いがします。

その中でもハクキンカイロ指定のエビスベンヂンは一番臭いが少ないので、筆者はいつもこのベンジンを使っています。(とはいえベンジンには変わりないので無臭ではないですが)

ただし、1点だけどうしても好きになれない点が。

このボトルはキャップ部分を回すとベンジンが出てくる仕組みなんですが、注ぎ口の反対側にある空気穴の方からベンジンが漏れて出てくるんです。。

その点Zippoオイルはすごく入れやすい缶に入っているのですが、エビスベンジンと比べると臭いがキツいんですよね。

解決策としては、エビスベンジンをVARGOアルコールフューエルボトルに入れ替えて使うといったところでしょうかね。

エビスベンジンは臭いは少なく燃焼時間も問題ないし、あとはこのボトルだけ改善してくれたら文句なしなんですが…

【注意点】事故・火事・火傷、ダメ絶対!!

これからはじめてハクキンカイロを使う人に気をつけて欲しいポイントを4つご紹介します。

このポイントさえ押さえておけば、火事・火傷などの事故にあわずにヌクヌクできるはずです(*´∀`*)

燃料を入れすぎない

燃料を入れすぎると漏れてくることがあります。

なるべく付属のカップなどを使って量(25cc以上入れない)を測って注入し、燃料注入後は火口をつける前に本体を逆さまにして中央部分を数回押して余分な燃料は出すようにしましょう。

ポケットに入れて液漏れするとベンジンの臭いが付いてしまいますし、キャンプで焚き火の側にいる場合などは引火の恐れもあるので十分気をつけましょう。

火口周りに燃料がついたまま点火しない

ベンジンを注入する際に火口周りにこぼれてしまうことがありますが、こぼれたベンジンはしっかりと拭き取ってから火口を炙るようにしましょう。

火口周りについたベンジンに引火して火傷や火事になる恐れがあります。

こぼれたら拭いてから火をつけるように!

点火後の火口に素手で触れない

火をつけた火口は大変熱くなります。

素手で触ると火傷をするので気をつけましょう。

必ずケースに入れて使用する

着火した後のハクキンカイロは、フタを閉めても素手で触れないほど熱くなります。

必ず付属のケースなどに入れて使うようにしましょう。

本体の【寿命】は数十年!?

ハクキンカイロ本体の詳しい寿命はわかりませんが、1971年から1997年に販売されていた点火芯付火口タイプのハクキンカイロが今も現役で使っているという方を知っていますが、少なくとも25年は使用しています。

本体に関していえば10年程度はザラに使用できるようですので、長い時間思い出を共にすることができるアウトドアギアになりますね。

《中身の交換時期》

中身は数年に1度だけ交換が必要になりますが、それでも環境にもお財布にも優しすぎる頻度です。

  • 火口:1シーズン〜2シーズン
  • 取換綿:約5〜10年

燃料タイプが苦手な方には【充電式カイロ】

ハクキンカイロは本当にオススメできる素晴らしいカイロですが、燃料の扱いや臭いが苦手だったり面倒くさかったりする人には【充電式カイロ】という選択肢もあります。

会社や学校に持っていく普段使いにはこっちの方がいいって人も多いかもしれませんね。

今は何でもUSBから充電できて便利な時代ですね〜

カイロの話から一気に外れちゃうんだけど、

ポータブル電源があればむしろ充電式カイロだけじゃなくていろんな電子暖かグッズが使えそうだよね(笑)

アナログにこだわりたい気持ちもあるけど、やっぱなんだかんだ1台あると便利よね〜

災害時にも重宝するだろうし、車中泊もできるだろうし・・・

やっぱりポータブル電源もめっちゃ欲しい(*´∀`*)

お気に入りのカイロを持って冬の野に出かけよう!

もうすぐ100周年を迎えるハクキンカイロを相棒に、冬の寒さに負けない野遊びを堪能しちゃいましょう!

お手軽な使い捨てカイロもいいけど、エコでちょっと面倒臭いアナログカイロの方がアウトドア気分も盛り上がるのは筆者だけではないはず(*´∀`*)

   

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